コラム・その他 神奈川どうぶつ図鑑

神奈川どうぶつ図鑑『湘南の四季の野鳥~夏編~』

野生・動物園・動物カフェなどなど
自然豊かな神奈川にはどうぶつ達がたくさんいます。

動物を観察することは癒されるだけでなく、学べることがたくさんあります。
神奈川で出会えるどうぶつ達の生態・生活をのぞいてみましょう。

今回のどうぶつは『湘南の四季の野鳥~夏編~』です。

湘南で観察することができる野鳥の中から、夏らしく水や青に因んだ野鳥をご紹介します。
①イソヒヨドリ / ②カワセミ / ③ゴイサギ / ④アオサギ

①「幸せの青い鳥」イソヒヨドリ(磯鵯)

イソヒヨドリ(♂)

イソヒヨドリは、留鳥で、磯や岩場に生息しています。

美しい、かわいいさえずりの鳥です。鳴き声は、図鑑には「ヒヨ、チー、チヨ、チビ」とありますが、いろいろな鳴き方に聞こえます。

オスは、写真(上)のようにコバルトブルーと赤茶色の美しい取り合わせ。メスは、写真(下)のように全身ウズラ模様で薄い茶褐色と水色の地味な鳥です。

イソヒヨドリ(♀)

ヒヨドリと少し似たところがあるので、その名がついていますが、ヒヨドリとは無縁です。肉食で、主に地上で甲殻類、昆虫、トカゲなどを捕食します。最近、数が増えて街中でも見かけ、電線や看板、住宅地を飛び回っています。

オスの背羽の青がきれいなため「幸せの青い鳥」とも呼ばれることもあります。若いうちは、オスメスの区分がしづらく、繁殖期が近づくと腹がだんだん赤褐色に変色してきます。

②「渓流の宝石」カワセミ

カワセミ(♂)

カワセミは、羽色が鮮やかで、翡翠ひすいのような体色から「渓流の宝石」といわれ、藤沢市の指定を受けている皆さんおなじみの「藤沢市の鳥」です。

全長17cm。くちばしは体の割りに長い、魚取りに適した鳥です。
新幹線500系新幹線の先頭形状のデザインは、カワセミが空中から水中に小魚を捕食するダイビングをするときのくちばしから、形状のヒントを得たといわれています。

カワセミ(♀)

オスのくちばしは黒いですが、メスは下のくちばしが赤いのでオスと区別できます。

カワセミの青色は色素によるものではなく、羽毛にある微細構造により光の加減で青く見えるそうです。タマムシやシャボン玉がさまざまな色に見えるのと同じ原理(構造色)です。

③五位に任じられたさぎの王ゴイサギ

ゴイサギ

河川、水田、沼などで見られます。大きさは60cmくらい。水辺で魚類、ザリガニ、カエルなどを捕らえて食べます。背の羽が、青みがかった灰黒色をしています。昼間は水辺の繁みで休み、夕方に採食を始める夜行性です。ゴイサギ(五位鷺)の幼鳥は「ホシゴイ」(写真下)と呼ばれ、敵から目立たないように斑模様になっています。

幼鳥のゴイサギ

ゴイサギの漢字名は五位鷺です。五位は律令制の位階で、貴族や役人の官位の一つです。

この鳥の名前の由来には、平家物語でこんな逸話があります。

「醍醐天皇(897-930)の時、天皇が平安京の御所内の庭園に鷺を見て、従者に捕獲するよう命じましたが、鷺が逃げようとするので、「宣旨(天皇の命令)である」と叫んだところ鷺はひれ伏したので、捕まえることができました。天皇は、鷺を「神妙である」として五位に任じ、鷺の王であるという札をつけて放されたそうである。」

五位というのは、宮中に入ることが許される身分(殿上人)です。
背を丸めたゴイサギを見ていると、いかにも、神妙にしている姿が、さもありなんという気がしてきます。なお、この鷺の逸話は、お能にもなっていて、演題は「鷺」です。天皇の勅と言えば絶対で、風や雨など自然も従うと思われていた時代ですから、このように鳥の世界にも及んでいたかと思うと大変面白い逸話です。

④サギ類では一番大きなアオサギ

アオサギ

アオサギは、水辺でシラサギなどとともによく見かけます。アオサギの名は、シラサギとの対比で名がつけられたのだと思います。

水辺で、魚、カエル、トカゲなどを食べます。白鷺より大きく日本のサギ類では一番大きく、全長93cmです。飛び立つとき「グアー」と大きな声で鳴き、翼も大きくなかなか迫力があります。

水辺近くの丘陵林などの高い木の上で小枝で皿型の大きな巣にコロニー(集団繁殖地)をつくって繁殖します。同じコロニーを修復して利用することが多いため、アオサギの糞で樹木が枯れてしまうこともあります。その場合は、また巣を別な場所に替えてゆきます。

■参考・出典
ウィキペディア
「日本野鳥歳時記」大橋弘一著ナツメ社
ヤマケイポケットガイド「野鳥」

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