アイデア園芸『赤い花の使い方』
アウトテリア民園 井田洋介
園芸店に行くと、華やかで存在感のある赤い花がパッと目を引きます。赤い花は明るくエネルギッシュな印象があり、気持ちを元気にさせてくれます。使い方次第では野暮ったくなり、使いこなすには経験が必要ですが、コツを掴むと赤い花の持つ情熱的な強さと魅力が楽しめます。
今回は、視点を変えて一歩進めた赤い花の使い方をご紹介します。
写真①は、南フランス。石の通路の両サイドに、ゼラニウム、ペチュニアを集め、ボリューム感たっぷりに配置しています。石の持つ重厚感に赤色の強さがマッチし、お互いの特長が引き出されています。赤い花を植えるには、石など力強い素材を使った場所を選ぶとよく調和します。
写真②は、バラの花壇の周囲を芝生で囲んでいます。バラと芝生がバランスよく引き立て合っているのは、バラを面積の4倍くらいの芝生で包むことで、緑が赤の強さをやわらげているからです。
色の持つ効果を使い、その面積を効果的に配分すると、メリハリのある絶妙な組み合わせになります。
写真③は、ダイナミックに赤い色の花(ハゲイトウ、ペチュニア)を集めた寄せ植え。中心に置いたシロタエギクが足もとをやわらげています。石張りのテラスなどに置くとよいですね。
写真④の赤い花の主役はマーガレット。渋い赤色は洗練された印象を持ちます。足元のビオラの白色と対比させてさわやかさも加わりました。
ブルーと赤は相性がよいので、ルピナス(中央後ろのブルー)を添えるとうまくまとまります。
周囲の素材や、やわらげる色との組み合わせを工夫するなど、赤い花の使い方のコツを掴み、庭づくりの上級者を目指しましょう。
【今月の園芸作業】
宿根草の株分けに適します。中旬までに行うとよいでしょう。シラン、ギボウシ、エビネ、ホトトギス、オダマキなど。
【お知らせ】
春の草花やハーブ類等が入荷し始めております。寄せ植えやリース、花壇にと彩りを加えてみませんか。お庭の事等お気軽にご相談ください。
■アウトテリア民園
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