アイデア園芸『和室とグリーン』

アウトテリア民園　井田洋介

おうち時間が長くなり、観葉植物を楽しむ機会も多くなりました。今回は、和室に観葉植物を合わせた楽しみ方をご紹介します。一般的に和室は、カチッと完成された空間なので、観葉植物は飾りにくいといわれますが、伝統的な和の中に、グリーンが溶け込むと、新たな落ち着きが生まれます。

飾る時のポイントは、畳に座った状態に目線を置くこと。また、鉢は床に直接置かずに、敷板や五徳（ゴトク）などで畳から浮かした状態で飾ると軽快感が生まれます。

写真①

写真①は、壁を床の間に見立てて、軸を掛けています。合わせている観葉植物はココス・リナックス。シャープな葉は、和室によく合います。鉢カバーは籐製。籐は日本的な雰囲気を作るのでよく使われます。

写真②

写真②の植物は、ケンチャヤシ。八丈島で台風の影響を受けながら年数を経て作られた幹の曲線は、自然がもたらす美しさを感じさせます。鉢の台には、漆職人の道具箱が使われています。漆の日本的な色合いは、和室と観葉植物をよく調和させてくれます。

写真③

写真③は、素焼きの鉢に植えたパフィオペディラム。漆のパレットに置きました。和室に観葉植物をマッチさせるには、台や鉢カバーなどの足元を和風にすると馴染みます。

また、床の間に置く場合は、掛け軸を邪魔しないようバランスよく配置すること。グリーンがアクセントになり、センスあふれた空間になります。

秋風が渡る季節、好きな観葉植物を置いて、静けさや爽やかさのある和室にしてみませんか。

【今月の園芸作業】
秋植え球根の植え付けの時期です。同時に生垣の刈込にも適します。針葉樹は10月上旬まで。広葉樹は11月中旬まで。花木は６月以降には刈り込まないようにしましょう。

【お知らせ】
〈季節の草花〉
まだ暑い日もありますが、少しずつ秋を感じる日もありますね。
秋の草花等を使って寄せ植えやリース等を作って季節を楽しみませんか。お気軽にご相談ください。

■アウトテリア民園
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