アイデア園芸『白い花を楽しむ』
アウトテリア民園 井田洋介
白色は、信頼感や清潔感といったクリーンなイメージがあり、地味にも感じられますが、白い花には上品さや華やかさがあり、組み合わせ方次第でいくらでも楽しめます。
白い花に近寄ってみると、おしべ、めしべ、花弁など、花によって色調にも違いがあり、寄せ植えをすると、色物の花とは違った雰囲気を感じさせます。今回は、白色の花の気軽な楽しみ方をご紹介します。
写真①に使われているのは、コニファー(後ろ中央の緑)を軸に、シロタエギク、パンジー(薄い黄色、白色)、ヘリクリッサム(左下)。コニファーの緑とシロタエギクの銀色が根本に広がる白色と溶け込んでさわやかさいっぱいの鉢になりました。同系色をうまく溶け込ませると、ボリューム感がアップし、全体が豊かに感じられます。
また、季節によって花を入れ替えると趣が変わって楽しいですね。
写真②は、コルジェリネ(中央の銀色がかったエンジの細い葉)を中心に、ペチュニア、マーガレット、スイートアリッサムをコンパクトにまとめた寄せ植えです。コルジェリネの葉の色と流れが白色の花を引き立て、奥行や深みを加えています。
写真③は、「ガーデニングをしたいけれど、花壇がない」という方にも気軽にできる寄せ鉢。ベランダに白い花の鉢を集めました。右奥からユキヤナギ、マーガレット、チューリップ、ユリ、ストック。銀色のシロタエギクは、白色の花との相性が良いのでよく使われます。
ユリのような大きい花や、マーガレットのように小さい花、チューリップのような丸みのある花など、異なる大きさや形など花の特徴を生かしてバランスよく配置しましょう。華やかさもあり、スッキリしたミニ花壇になりました。
さらに鉢を素焼きのものに揃えるなど、簡単なことで統一感が加わり、庭づくりもランクアップさせることができます。
花が豊富な今の季節は、白い花の種類もいっぱい。思い切りイメージを膨らませて、オリジナルな組み合わせを楽しんでみませんか。
【今月の園芸作業】
スイレンの植え替えの時期です。出てきた芽ごとに株を切り分け、6寸鉢くらいの大きさの鉢に植え替えましょう。土は荒木田土など粘土質が適します。その際、5、6本の煮干しを入れると肥料になります。
【お知らせ】
〈 春の草花 〉
春らしくなってまいりました。季節の草花を使って寄せ植えや壁掛・リース等を作ってみませんか。お気軽にご相談ください。
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